経済学への扉 経済学 基礎の基礎

2017年08月01日

経済学への扉 第5回

第5回
“価格”を決定するのは誰?

すでに"需要"と"供給"のメカニズムが、供給側、需要側双方が納得できる価格である"均衡価格"へと導くという説明をしました(図4-1参照)。ここでは、そのメカニズムをさらに詳しく価格を視点にして見てみましょう。


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先にもふれたとおり、価格が"上がる"と需要量は減少します。つまり、売れなくなります。その一方で、供給量は増えます。当然、そこには在庫、すなわち売れ残りが発生することになります。世の中の財・サービスの総量が増えれば、一つあたりの価値、すなわち単価は下がります。なぜならば、供給側はその売れ残りを売るために価格を下げからです。


逆に、価格が"下がる"と需要量は増えます。つまり、売行きはよくなります。一方、供給量は減ります。世の中の財・サービスの総量が減れば、その財・サービスの希少性が認められ、今度は単価が上がります。当然、少々、価格が上昇しても売れるので価格を上げることが可能となるのです。


以上のように、財・サービスの価格を決定するのは、価格の変動状況に応じて


①需要側の主体である家計


②供給側の主体である企業


③世の中の財・サービスの総量


のいずれか、あるいは複数の主体ということになるのです。


ただし、その財・サービスを供給する主体が極端に少ない場合、すなわち、独占ないしは寡占状態にある場合、またはその財・サービスが極めて"公共性"が高い場合には、この限りではありません。電気・ガス等の公共料金はその典型的な例です。このような公共性の高い財・サービスの価格については、それぞれの国の体制、経済の発展状況により異なりますが、需要と供給の関係をある程度無視する形で政府(国・地方政府)が価格を決定することになります。

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