経済学への扉 経済学 基礎の基礎

2017年05月01日

経済学への扉 第2回

第2回 経済学とは?

人は、様々な人、企業、政府、機関等とそれぞれ様々な関係を取り結ぶ中で日々の生活を送っています。この取り結ばれた様々な関係から構成されるのが"社会"です。また、人はこの社会との関りを外れては、1日たりとも生きていくことはできない存在です。人間が"社会的動物である"と言われる所以です。

さて、このような社会の中で取り結ばれている様々な関係の中で、特に"貨幣"すなわちお金を介した関係が成立する関わりが実は"経済"なのです(図1-1参照)。つまり、この地球上に存在するおよそ70億の人々は、限りなく無数に近い製品、サービス等をお金を介して取引しているのですが、この取引に際して交わされる関係こそが"経済"に他ならないのです。

図1-1 20170427.jpg  

ただし、さきほど数えきれないほどという表現を使用しましたが、現実の世界においては、それらの数量には自ずと限界があります。この地球上に存在する様々な資源は無限ではなく、有限なのです。そこで、その限りあるヒト・モノ・カネという資源を、最も効率的に活用した上で取引に必要な製品、サービスの提供をするには如何なる方法が最適なのか、経済学的な表現を借りるならば、"有限な資源を最も効率的に分配する方法"を考える学問こそが経済学なのです。

このような経済学がその対象とする人と人、企業、政府、機関等との関係、さらには人とモノ、カネとの関係は、相手から相手へと無限に連鎖し循環している点も忘れてはなりません。この無限の連鎖、繋がり、循環は、経済のグローバル化が本格化した現在においては、日本国内はもちろん、世界の隅々にまで広がっているのです。

この無限に連鎖、循環する経済の世界を分析する経済学という学問は、ミクロ経済学、マクロ経済学を基礎として、その研究対象、研究方法、分析方法等の違いからさらに多くの分野が誕生しています。例えば、社会主義体制から資本主義体制へと移行しつつある国、地域をその分析対象とする"移行経済学"、発展途上国における効率的経済発展の手立てを考える開発経済学、経済学の分析手法に生物学等の他分野の知識を応用する複雑系経済学、進化論経済学、数学を主たる分析手段として経済学を考える数理経済学、貿易、為替関係を中心に国家間、国際経済をその主たる研究対象とする国際経済学等、その種類は多岐にわたるのです。

では、次節以降において、多岐にわたる経済学の基礎となるミクロ経済学、マクロ経済学の一部を利用して皆さんを経済学の"無限の連鎖の旅"へといざないましょう。

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